INTRODUCTION
イントロダクション
定年退職した69歳のジェリーにかかってきた1本の電話。彼は、それを機に“スパイ”として潜入捜査に従事することに――。そんな実際に起きた信じがたい事件の当事者・ジェリーがこなした“おとり捜査”などの激レア体験を、彼自身が脚本を書き、主演俳優として出演、リアルかつサスペンスフルな映画として完成させた。
前代未聞、異色ずくめの実話映画『ジェリーの災難(原題:Starring Jerry As Himself)』は、スラムダンス映画祭やサンタバーバラ国際映画祭など40もの世界映画祭で多くの賞にノミネートされ、最優秀主演男優賞を含む受賞歴を獲得。まさに“どこにでもいる平凡な男”だったジェリーが憧れてきたアメリカンドリームを実現させた作品にもなった。
STORY
ストーリー
長年アメリカに住み、この地で成功することを夢見てきたジェリーは、いまや妻と離婚し、定年退職。3人の息子とも離れて、独りで暮らしていた。ある日、そんな彼のもとに中国警察から緊急の電話があり、国際的なマネーロンダリング事件の捜査で自身が第一容疑者になっていることを知らされる。ジェリーがフロリダに持つ銀行口座を通して128万ドルが違法に移動されているというのだ。逮捕の上、中国に強制送還すると告げられたジェリーは、中国警察のスパイとして事件の捜査に協力させられるはめに。その後、数週間、銀行を監視して写真を撮る、極秘の送金を行う、さらには隠しマイクを着けて窓口係を探るなど、国際的なマネーロンダリング事件に対する捜査を手伝うのだったが…。数カ月の間、この潜入捜査について隠していたものの、ジェリーはついに家族にすべてを打ち明ける。そして家族は、驚愕の選択をすることに――。
CAST/STAFF
キャスト/スタッフ
主演・脚本
ジェリー・シュー
1970年代、初めてアメリカに渡った際、ジェリーは脚本の執筆と演技に情熱を燃やしていた。しかし、家族を支えるために夢を諦め、エンジニアとして40年勤めた。 本作では、実際ジェリー自身に降りかかった驚愕の事件を、自らが脚本を書き、主演を務めた。
監督・脚本
ロー・チェン
ブルックリンを拠点とする。受賞歴もあり、劇映画やドキュメンタリー映画、動画広告はカンヌライオンズを19回、ウェビー賞を複数回受賞。Vimeoスタッフピックにも選ばれ、かつ世界中の映画祭で上映されている。アメリカンドリームを追い求める移民の個人的な体験を描いたロー初めての長編映画となる。
COMMENT
コメント
山田敏弘
国際ジャーナリスト
この作品は善良な市民が図らずも公安のスパイ工作に巻き込まれていく様を圧倒的なリアリティで描写する。水面下でうごめく公安や犯罪者など得体の知れない存在に人の心が蝕まれていく様は決して他人事ではない! 日本でも同様の事件に巻き込まれことがないよう多くの日本人に見るべき作品だ。
五頭岳夫
俳優
テレビやNEWSで連日報道されてます《ミャンマーの世界規模詐欺》報道。まるで地で行ってる一編が《ジェリーの災難》!!映画に出てくる別居の妻とは正反対の生活や日常。ジェリーの大義名分が事巧みに詐欺グループに利用されて行く様は観ているわれわれも騙されてしまいそうです!映画に中国のことわざ《立派な死より無様な生》が出てくる。
この諺がまさに映画画面で再現されてます‼️ジェリーの倹約生活は子供3人を考えての事。離婚した妻はリフォーム等で自分自身の為にお金を使っている。やっぱり一生一回の人生、夢を追い続け《生きた》人生を全うしたいと一層確信した映画です‼️
勝丸円覚
作家、セキュリティコンサルタント
通常、スパイは自分がスパイであることを家族には言わない。スパイも家族も人生の歯車がおかしくなるから。しかし、未来に生きることを強い意志で選んだJerryは家族に打ち明ける。本来相容れない「スパイ」と「家族」をコメディの要素も交えながら描くこのストーリーを誰が想像できただろうか。
冷蔵庫マン
芸人
ガチ災難でヒエヒエ〜なんだけど、なんかユーモラスで愛が溢れてて胸アツアツ〜になっちゃった。「これは実話です」映画の新しい形かも、つまりとんでもない作品!
人間食べ食べカエル
人喰いツイッタラー
定年後、家族と離れ孤独に暮らす老人の元に中国当局から「スパイになれ」と電話が!実話を自分で映画化ってのが凄い。潔白を証明するため奔走する主人公の切迫感と焦燥がこちらの胸に迫る。そして話のキモは終盤に……。ビックリするくらい心が暖かくなりました。
水谷泰教
映画館に住みたい凡人
中国警察のスパイをした老人。実体験を本人が脚本・主演で映画化したという、まさに異色の作品!色物だと思って侮るなかれ!斬新な作りだが、その根底にはジェリーという男の「人生への想い」がしっかりと刻まれている!走馬灯のような75分!必見です!
赤ペン瀧川
映画プレゼンター
奇跡のような傑作が生まれた。この先、こんな映画に出会える事はないと思う。この映画は、“ある男の災難”で、“ある父親が叶えた夢”、そして“ある老人が生きた証”だ。必見すぎる。
末廣末蔵
ジャンル映画大好きツイッタラー
“これは全て実話である” から始まる平凡な老人ジェリーに降り掛かかる厄災が、いつしか”純映画”的な展開と感動を生み、今まで誰も観た事も聞いた事も無い超絶スパイ映画に結実...詐欺組織に立ち向かう男の”孤軍奮闘”と”咆哮”が文字通りスクリーンから溢れ出てくる傑作!全く新しい映画体験!
京師美佳
防犯アドバイザー
実話だけに日本でも実際に起きている詐欺の手口。警察官を装う詐欺師に今、シニアが狙われています。見る事で巧妙な詐欺の手口を知り対策にも繋がるはず。老若男女問わず知って欲しい教本の様な映画です。
東紗友美
映画ソムリエ
”驚きの実話”の中でも特に驚きました。
純度100%ほんとにあった話を本人が演じ自ら脚本を書いた、だからこそジェリーの放つ言葉は直球に心に刺さるし学びに溢れています。「真実」の力って強いなぁ。

困難をギフトに変える方法を、人間の底知れぬ可能性を、夢に年齢制限はないことを、彼の人生は教えてくれた。
悲しみだけで終わらない、終わりなき旅路に進み出したジェリーの背中がとても眩しい。